理科Bar ~りかのネタ箱~

酒のつまみに、星空やら生物学やら化学やらをつづるブログ。 お気楽にご覧ください。

2016年01月

月と木星が近づいています!
0127月と木星

1、月と木星が接近
月と木星が接近しています。月と木星が接近するのは、お正月(1/1)以来です。
0127月と木星 文字入れ 

2、ここ数日の月の動き
1/18の月は、冬のダイヤモンドの西側(右側)にありました。
☆16-0118ダイヤと月

1/21、月は冬のダイヤモンドの中にありました。

☆16-0121ダイヤと月

そして今日。1/27は、冬のダイヤモンドからはかなり離れてしまいました。

☆16-0127ダイヤと月木
日々変わっていく位置関係を追っていくのは、楽しいものです。

3、知らないものを認識するのは難しい?

先週金曜日(1/22)は、月は冬のダイヤモンドの中にありました。オリオン座ベテルギウスのななめ左上に月がありました。
職場の方に、その話をしたら、
「月は見えたけれどオリオン座は見えなかったわ」と言われました。


う~む。知らないものを認識するのは難しいことなのですね。一緒に見て、方向を指さして伝えられれば、すぐにわかるのに! 
少し、もどかしい思いをしました。


来月、職場で星空観望会を行う予定です。一緒に星空を見上げて、星の並びを伝えられることが楽しみです。 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

昨日も今日も、うすい雲が空を覆っています。
数十年ぶりの大寒波が入り込んでいるそうで、西日本、日本海側では大雪とのこと。
お気を付けください。

望遠鏡越しに撮った満月です。 
満月
昨日、久しぶりに職場の望遠鏡を引っ張り出しました。
しまった。
ピントの合わせ方が下手になってるし、あいかわらず、ファインダー合わせが下手っぴでした。
来月の観望会のためにも、練習しなくちゃ。
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

1/18は大雪で、首都圏の交通網は大打撃でしたね。通常1時間の通勤が、3時間半もかかりました。
皆様、お疲れさまでした。

間引き運転じゃなくて、電車は運休すればいいと思うよ。
そして、仕事も学校も休みにすればいいと思うよ。 

1、月と冬のダイヤモンド
夜8時ごろ、職場を出ると、いつも以上に星が輝いていました。
目の前には国道、まわりにはビル群でかぎられた方向または、ビルとビルのすき間しか星が見えない環境で、月とおおいぬ座のシリウス、ふたご座のカストルとポルックス、ぎょしゃ座のカペラを確認しました。

家の近くに帰ってきて、月と、冬のダイヤモンドを確認しました。
冬のダイヤモンドの記事はこちら → オリオン座と冬のダイヤモンド 

私が見た、1月18日の月と冬のダイヤモンドです。
☆16-0118ダイヤと月
月は、毎日上ってくる時刻が40分ほど遅くなっていきます。それに対して星座を形づくっている星たちは、1日に4分ほど早く上ってきます。
つまり同じ時刻に見ると、月は見かけ上、左に動きます。そして冬のダイヤモンドは見かけ上、右に動きます。お互いに近づくように動いて見えるわけですね。

数日後、月とダイヤモンドの位置関係はどうなっているでしょうか。1月21日。
☆16-0121ダイヤと月
月が、冬のダイヤモンドの中に閉じ込められてしまいました。
月は、20~22日と3日ほどかけて、ダイヤモンドの中を通り過ぎていきます。

2、1か月に一度のデート
月の女神アルテミスと、狩人オリオンは恋人同士だったというエピソードが、ギリシャ神話にあります。
冬のダイヤモンドに捕えられた月は、恋人オリオンのそばに寄り添っている、と見ることもできます。ロマンチックですね。

3、明日(1/19)の朝は、とても寒くなるでしょう
18日の夜は、降雪・降雨によって空がすみわたり、雲一つない、綺麗な夜空でした。

太陽が沈むと、気温が下がります。 最も寒い時間帯は、太陽が再び顔を出す、明け方頃です。
このとき、上空に雲があれば日中の気温を保ってくれるのですが、雲がないと日中暖められた地表の熱は宇宙空間に逃げてしまいます。 雲は暖められた地表の熱を逃がさない、お布団のような役割をしてくれているのですね。

つまり、雲がない空であるということは、地表の熱が逃げてしまい、明け方はとても冷え込むことになるでしょう、と予測がつきます。この、地表付近が冷え込む現象を「放射冷却現象」と言います。

寒くて、溶け残った雪が凍ってし再びまうかもしれません。足元にお気を付けください。 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

数年前に録画した「アニマルプラネット」を見ながら、お持ち帰りした仕事をしていました。テーマは「深海」。
全世界で、宇宙に言った人間よりも、深海に行ったことのある人間の方がはるかに少ないそうです。宇宙と同じくらい、深海も神秘的です。


1、深海にはどんな生物がいるの?
光が届かないので、色のない生物が多いです。無色半透明。
たとえば、オオグチボヤ。

オオグチボヤ
 ホヤ、貝の仲間です。大きな唇みたいなところが大きく開いて、海水ごと獲物を取り込んで捕食します。この口に当たるところは、水を吸い込む器官から変化したもののようです。
水を吸い込む器官は、入水管と言います。

(参照 → おせちの中のアサリで、アサリのからだを考える) 
知っている知識とつながって、ドキドキしました(笑) 

オオタルマワシ
オオタルマワシ01
エビの仲間が、クラゲの体を乗っ取っている姿だそうです。映画「エイリアン」のモデルになった生物だとか。
オオタルマワシ02
 元クラゲだった部分、タルのように見える部分がグルグル回転していました。

名前は失念。エビの仲間です。
エビの仲間01
 エビやカニの仲間はあしが10本。エビの場合、あしの内側にふわふわの櫛のようなエラがあります。
エビの仲間02
よく見ると、頭部にある眼が赤い。心臓も赤い。体がスケルトンなので、体内が丸見え。奇妙な感じです。

他にも、光がないから、ほんのわずかな光でも逃すまいと、眼が発達していたり、光を出すことで獲物をおびき寄せたり、敵から逃げたり。すべての生物が個性的です。

2、そもそも深海ってどんなところ?
太陽の光が届かなくなる、水面から200メートル以下の海を深海と言います。もっとも深いところは10000メートル以上の深さがあります。世界一高い山であるエベレストでさえ沈んでしまいますね。平均すると70000メートルくらいです。

海底にも火山があります。地熱で温められた水が噴出するところを「熱水噴出孔」と呼ぶのですが、そこから出る水の温度は400℃!深海は水圧が高いので、400℃でも液体なんです。

熱水噴出孔
80℃のお湯でも生きられるカニ。体の中にバクテリアを住まわせて、共生しているエビ。半透明のトイレットペーパーのような筒に出入りしているチューブワーム。写真左側の赤いのが、チューブワームです。よく見ると、魚も混ざり込んでいます。

深海にすむ生物は、想定外の生物ばかりです。「太陽がないと生物が生きられない」「1気圧に近い環境でないと生きられない」と1980年代ごろまでは、そう考えられていました。発見当時はびっくりされたでしょうね。ほかにも、ありえない温度(100℃以上)にすむ生物、猛毒の硫化水素の中にすむ生物の発見もありました。生物の生きられる環境というものは想定以上に広いものでした。

3、深海の魅力
「ありえない」なんて事はありえない
鋼の錬金術師というマンガの中に出てくるセリフです。このセリフは科学においては重要な言葉だと思っています。

常識にとらわれていないか?常識は、自分が考える狭い世界においてのみ通じることがらだ。
世界は、常識外れ、規格外のことがらばかりなんだよ。


そんなことを感じさせてくれるので、深海というのは神秘的だと思うのです。

仕事にしても、恋愛にしても、ちょっと悩んだり解決しそうになかったり、内にこもってどうしようもなくなるときに。
深海という「常識はずれで規格外の世界」を目の当たりにすることで、「自分の常識の殻」を破れるような、そんな気がするのです。
これだけ個性豊かな生物がいる深海の生物と比べたら、自分がほんのちょっと「常識外れ」なことを考えたって、きっと想定内のことだよ。
そもそも常識って、「他人との共通認識」のことなんだから。無理やり合わせなくてもいいじゃん。自分の考えは、自分のもののままでいいじゃん。


そう考えたら、元気が出ました^^気分が明るくなりました。

最後に。
やっぱり、生き物の生態を知るためには動いている状態を見たいなぁ、と改めて思いました。
写真だけではわからない。動いている姿を見ることで得るものがあります。春になったら、水族館に行きたいなぁ。 
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

今日もいい天気です。
夜なのに「いい天気」とは、少し不思議な気もしますが、星を見る人にとって星が見えたら、それは「いい天気」なのです。


1、ビカビカ明るい木星と赤い火星が見えたよ

シミュレーションソフトmitakaより作成しました。
☆16-0114木星火星
 ベランダから星見をしました。ベランダのすぐ下には国道が走っていてライトが明るいし、国道の向こう側にもマンションあって、廊下の電灯がまぶしいし、あまり良いロケーションではないのですが、明るい星は見えます。木星はとっても明るいです。

赤い火星と青白いおとめ座のスピカの色の対比もきれいです。オレンジ色のアルクトゥルスも見えました。 

2、惑星と恒星、どうやって見分けるの?
物が見えるということは、どういうことでしょうか。

物体から出ている光が目に届くことが見えるということです。物体には、「自ら光を出している物体」と「光を反射している物体」かに分けられます。たとえば、自ら光を出しているろうそくの炎は、ゆらめいたりしますよね。でも、ろうそく本体はゆらめきません。


太陽や星座をつくっている星(恒星といいます)は、自ら光を出しています。その光の量は常に一定ではないので、ずっと見ていると、光が瞬いて見えます。木星や火星などの惑星は、太陽の光を反射しているので、光の量は常に一定です。

つまり、瞬いている星は恒星、瞬かない星は惑星だと見分けることができます。

3、冬だけど、春の大三角
☆16-0114春の大三角
時間とともに見える星座は東から西に移動していくので、午前3時30分頃には、春の星座が上ってきていました。
おとめ座のスピカ、うしかい座のアルクトゥルス、しし座のデネボラ。この3つの星をつなげてみました。

☆16-0114春の大三角 コピー
ほぼ正三角形が描けました。この三つの星の並びを「春の大三角」と呼びます。

夕方、西の空に「夏の大三角」
夜(11時ごろ)、南の空に「冬の大三角」「冬のダイヤモンド」
そして、午前3時ごろ、東の空に「春の大三角」
いろんな三角を見られました。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ